診療報酬改定の基本方針案を大筋了承?医療保険部会
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厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会(社保審)の医療保険部会(部会長=糠谷真平・独立行政法人国民生活センター顧問)は11月25日、来年度に実施する診療報酬改定の基本方針案を大筋で了承した。
来年度の報酬改定の基本認識として、医療費全体の「底上げ」を主張する意見と、医療費配分の大胆な見直しによる対応を主張する両論を併記。
その上で、「救急、産科、小児、外科等の医療の再建」と「病院勤務医の負担の軽減(医療従事者の増員に努める医療機関への支援)」を重点課題に位置付けた。
ただ、必要な医療を受けられる環境を整備する上で、患者側の自覚を促す文言の追加を求める意見などがあり、取り扱いは糠谷部会長と厚労省に一任された。
正式な基本方針は、早ければ来月3日の社保審・医療部会で決まる見通しだ。
社保審が策定する基本方針は、診療報酬改定の点数配分を決める上での基本的な方向性を示すもの。
来年度の報酬改定は、厚労相が年明けに中央社会保険医療協議会(中医協)に諮問する見通しで、中医協ではそれ以降、基本方針に沿って具体的な点数配分の議論に入る。
25日に厚労省が提示した基本方針案では、重点課題のうち医療の再建に必要な診療報酬上の措置として、「地域連携による救急患者の受け入れ推進」や「小児や妊産婦を含めた救急患者を受け入れる医療機関への評価」「急性期後の患者を受け入れる後方病床や在宅療養の機能強化」「手術の適正評価」などを挙げた。
一方、勤務医の負担軽減策として、看護師や薬剤師といった医師以外の医療従事者だけでなく、看護補助者や医療クラークなど医療職以外の役割への評価も検討するとした。
また、重点課題のほかに、▽充実が求められる領域を適切に評価する▽患者から分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療を実現する▽医療と介護の機能分化と連携の推進等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する▽効率化の余地があると思われる領域を適正化する―の4つの視点を列挙。
このうち充実が求められる領域には、がんや認知症医療、新型インフルエンザなど感染症対策、肝炎対策の推進のほか、精神科入院医療や歯科医療を掲げた。
また、新しい医療技術や医薬品などについて、イノベーションを適切に評価する方向も示した。
一方、「効率化の余地があると思われる領域」としては、「後発医薬品の使用促進」と「医薬品、医療材料、検査に関する市場実勢価格の反映」を挙げた。
このほか、医療と介護の機能分化・連携の観点から、質が高く効率的な急性期入院医療の推進や回復期リハビリテーションの機能強化、医療職種間や医療・介護職種間の連携強化の推進などを図る方向も示した。
■後期高齢者想定の報酬体系は廃止も
基本方針案では、民主政権が後期高齢者医療制度の廃止方針を掲げているのを受けて、75歳以上の患者を想定している診療報酬体系について、制度本体に先行して廃止を含めた見直しを検討する方向性を盛り込んだ。
後期高齢者医療制度の創設と同じ時期に実施された前回の報酬改定では、社保審の特別部会が2007年10月に取りまとめた「後期高齢者医療の診療報酬体系の骨子」を踏まえ、後期高齢者診療料(月1回600点)などの点数が新設された。
厚労省によると、75歳以上を想定した点数は現在17項目あり、今後はこれらのうち十分な効果が認められない点数の廃止や、点数の算定要件に組み込んでいる年齢区分の見直しを検討する。
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最終更新:11月25日21時34分
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